香港MBA留学記

香港科技大学MBA留学で経験したこと、考えたこと

外国人臨時宿泊登記(前編)

北京⇒香港⇒タイ⇒東京と流れてきた人生の夏休みも、とうとう最終地である上海に到着した。

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実は上海に来るのはこれが人生で四回目である。といっても最初の三回は昔務めていた証券会社での出張なのでほぼホテルとオフィスの往復しかしていなかったし、中国語も全く分からなかったので特に記憶に残るものではなかった(セラーの中方にビールに白酒のショットを落としたものを飲まされまくり、FA+バイヤーの日方クライアントが個室についていたトイレを奪い合って吐きまくった挙句にクライアントの若手が救急車で運ばれて翌日の契約交渉に出席できなかったことぐらい)。

 

それから十年近くが経ち、上海もずいぶん変わったよと皆に言われる。当時と今では中国への興味も理解度も全く異なる。さてどんなに楽しいだろうか、という前に、生活のセットアップには少々時間を要した。中でも、鬼門は外国人臨時宿泊登記である。特にAirbnbを利用する場合の対応方法について、(少なくとも)日本語での情報が見当たらなかったのでここに記しておきたい。

外国人臨時宿泊登記とは

外国人が中国に宿泊する際、入国後24時間以内という無茶なタイムリミットで要求される登録である。ホテルなどに宿泊する場合はホテルが勝手にやってくれるのでこれまで気に留めたことがなかったのだが、それ以外の場合はどんなに短期間でも宿泊する以上は最寄りの警察署に提出することが求められている。

 

北京にいた時には半分見て見ぬふりをしていたものの、今回はある程度長期滞在になるのでちゃんと登録しよう、と思い立ったのだが、提出すべしとされている書類が少々難易度が高い。

  1. パスポート原本+コピー(ビザページ、入国印ページ含む)
  2. 契約書(AirbnbのスクリーンショットでOK)
  3. 家主のIDのコピー
  4. 家主が当該不動産を所有していることの証明書

難しいのは3と4。いささか不安を覚えつつ、貸主との交渉が始まった。

vs貸主

そもそもAirbnbの貸主は、便宜上個人で行っているように見えても大抵はビジネス目的でやっており、先方の素性などわからないものだと思っている。なのでどうせ無理なんだろうなと思いつつ、まずはワンチャン聞いてみることにした。

 

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なんと、代わりにやってくれるという。超ラッキー!想像以上!中国最高!と思って数日忘れていたのだが、ある日急に不安になった。

 

登録したエビデンスとかないんだろうか?ていうかそもそもパスポートは原本が必要で、外国人当人が警察に行かなくてはいけなかったんじゃなかったっけ??

 

この貸主(正確にはそのアシスタント)に、うまくいったかどうか尋ねてみることにした。

 

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なんだか不安が増した。たぶんこいつ登録しにいってねーよ。

 

その後うまくいったならエビデンスを出してくれ、とかゴチャゴチャやっていると、Vanessaという本当の貸主(今までやり取りしていたのはアシスタント)から、LINEでやり取りしようという連絡が来た。

 

Vanessa > あなたの信頼と忍耐に感謝します。私は今カナダにおり、不動産所有権も複雑なため、必要な書類をすぐにお出しすることができないことを残念に思います。私は全力を尽くしてそれらを準備していますが、いつ差し上げられるか明言できません。Thank you for your cooperation!

 

Thank you for your cooperation!じゃねーよ。こっちは24時間以内に提出する必要があるんだよ(この時点で既に300時間以上経過)。

 

仕方ないので学校に相談。なんか貸主が出せないってゆってるんですけど。。。

 

MBA Office > この登録は24時間以内にする必要があります(注:知ってます)。書類は十分でなくても大丈夫な場合がありますので今すぐに警察署に行って下さい。

 

なにーーーーー。さすが中国。なら早いに越したことはない、とりあえず警察署行くべ。

 

vs警察

どこに警察署があるかよくわからないので高德地图で「公安」と打って最寄りの場所に行く。そこからが大変だった。

1軒目:ここではやってない。この紙の場所に行け(これは想定内)

2軒目:ここではやってない。ここはその紙の場所ではない(これは俺のミス)

3軒目:ここはその住所の管轄外だ。外に出て右に向かってずっと歩いたら別のところがある

 

ふざけんなよ。ここまでで2時間近く費やした(俺のミスもあるが…)。そもそも一昨日から高熱で寝込んでいて、まだ体調が悪い。死ぬ。

 

4軒目:なるほど、Airbnbなのね…(Airbnbを知っている!?これは光明か)。でも、貸主の中国名が必要です。IDはなくてもいいです。IDのコピーぐらい出してくれても良さそうなものだけど…なんででしょうね。ちなみにもうあなたは随分遅延しているので、罰金を払わなくてはいけない可能性があります。Warningで終わる可能性もあります。いずれにせよ、ちゃんと登録する際に判断します。

 

罰金はもはや仕方ないと思っていたが、なんとか手続きできそうだよかった!!

 

フラフラな足取りで家に帰りつつ、貸主にLINEする。

 

「Vanessa!不動産の所有証明とかいらないって!所有者・貸主の中国名が分かればいいらしいから教えてくれる??」

 

LINEの送信ボタンを押してからふとまた不安になる。なんでこいつ、LINEなんだ…?中国人ならWeChatだろ。仮に海外にいようが、WeChatを使わないのは不自然だ。こいつひょっとして中国人じゃないんじゃ…?そういえばこいつ美人すぎるんだけど、Airbnbで売りやすいように名義だけ貸してるやつなんじゃ…?てことはこいつ、不動産の所有者でもなければ真の貸主でもないんじゃ…?すなわち一種のハニートラップ…?これ以上深入りすると最後すごい怖い人出てきた上にパスポートに「淫虫」って押されてもう入国できなくなるんじゃ…?(それは台湾)

 

不安が募る。LINEは未だ既読にならない。

 

後半に続く