香港MBA留学記

香港科技大学MBA留学で経験したこと、考えたこと

Fall 2開始

あっという間にFall1が終わってしまった。授業の振り返りなども、成績が出揃ったところでまとめておきたいと思う。

 さて、Fall 2は以下の授業に登録している。

  • Global Macro Economics
  • Marketing Strategy and Policy
  • Data Analysis
  • Operation Management
  • (選択)China's External Relationships and Their Economic Impact ※前半のみ
  • (選択)Asian Invisible Giants, Japan and Korea ※後半のみ
  • (選択)Mandarin Level 3

 授業開始後の生活に慣れるのに精一杯となってしまったFall 1の反省を活かして、Fall 2はかなりのメリハリをつけていきたい。具体的には、既に一定の経験と知識があるマーケティングとデータアナリシスは徹底的に手を抜く。但しマーケティングは多国籍ならではのディスカッションが楽しめそうな構成なので、議論するために必要な準備だけはしっかりやる。また、MBAの目的の一つはネットワーキングだとよく言われることであるが、自分の中での優先度を考えた結果、今の所いわゆる社交イベント系にはなるべく顔を出さないようにしようと最近思い始めた。

 Fall 1の後半から、ルーティンで設定している学習や日課の計画と達成度を管理しているのだけど、試験の準備やらで結局ぐだぐだになった。以下の青色部分が予定通りに実行できたものなのだが、後半に行くにつれて目に見えて達成率が落ちている笑 ※記載内容自体は恥ずかしいので省略

(予定管理表)

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 Fall 2は上記の通り気が触れたかのような履修予定になっているので、選択科目のうちAsian Invisible Giantsは履修をやめるかもしれない。なおこの授業の名称は元々Asian Forgotten Giantsだったのだが、何かに配慮をした結果なのか現在の名前に変更になったものである。アジアフォーカスを謳うHKUSTとはいえ、選択科目にはやはり中国関連のものが多い中、アジアに造詣が深い米国人の教授の視点から見た日本の話が聞ける点では非常に楽しみにしているのだが、いかんせん負担が重すぎるかもしれない。

 なお昨日はもう1つの選択科目であるChina's External Relationshipsの第一回の授業があった。各回でそれぞれ米国・日本・北朝鮮・アフリカといったテーマを扱い、ゲストスピーカーを交えて結構突っ込んだ話をするようなのだが、第一回はとりあえず中国の歴史と米国との近年の関係性を軽く触れた程度で終わった。

しかし、授業終盤で一人の中国人学生がこんな質問を。

「先ほど『米国は中国の人権問題を批判している』といった説明があったが、中国人の観点からは理解しにくいところがある。どういったことを批判しているのか説明してくれないか?」

おいおい、授業では詳細は説明しなかったものの、天安門・チベットなどにも触れていたじゃないか・・・といったところなのだが、彼自身は真剣そのもので質問していたように見える。

なお中国では天安門事件で何があったかは教えられないといった話を日本ではよく聞いていたが、実際に中国人の同級生に聞いてみると、「教科書には確かに市民運動が起こり鎮めたといった簡潔な記述しかないし、教師も淡々と説明するのみ。それが良かった悪かったといった評価も加えない。但し、教育を受けた中国人はそこで何があったか当然知っている」ということのようである。それを踏まえると、この授業における彼の発言はあまりにもイノセントというか、本当にどのぐらい分からなくて言っているのかは量りかねるところではある・・・。

実際、教育を受けた中国人は当然すべてのことを知っているとはいっても、どのぐらいのところまで外国人が踏み込んで聞いたり議論したりしていいのか、まだわかりきっていないところがある。香港人や台湾人も多い環境でありながら、「香港は中国だ(これは確かにそうなのだけど、香港人的には色々思うところもあるはず)」とか「台湾は中国だ(これは大いに異論があるはず)」とガツンと言い切るコワモテもいるわけなので、なかなか慎重に進めなくてはいけない。

 

さて、Centralからの帰り道、North Pointまで日本人3人+台湾系米国人のRが一緒の電車だった。彼は学部でNYUを卒業しているアメリカンだが、親戚は台湾にも多く、祖父は横浜生まれというバックグラウンドであり、普通話も流暢に話す。Fall 1のStrategic Alliance in Chinaでは、いつも最前列で熱心に授業に参加し休み時間も教授をつかまえて話し込んでいるようだったので、中国に対してどういうスタンスでいるのかが気になっていた。

Rの話していた中で、いくつか気になったことが。

今日の授業は基本的な内容だったね

  • 実は当日の授業後に日本人同志で話していたのだが、日本では中国史上の人名を日本語読みで習うので、孫文・蒋介石・毛沢東・鄧小平・江沢民・胡錦涛・習近平といった人名の英語読みがわからないと、こうした授業を理解するのは難しい
  • かつ、一般に大学受験では現代史はあまり出されない(歴史の審判を経ていないcontrovertialな論点を問いづらい)ため、第二次大戦後の中国史に関する理解が浅い
  • その一方で、古代~中世の中国史は中国人が驚くほど勉強しており、漢文という形で中国古典まで勉強している笑 しかし、これまた日本語読みでしか覚えていないと、こうした話をするのも難しいのはもったいない(というか、それが出来ないと勉強した意味あるのか?)

 

実は元カノが大陸人で、彼女の親が強い反日だったので彼女もそのような考え方だった。自分は決して日本を擁護するわけではないが、正しい歴史を理解することの重要性を伝えるよう努力した

  • 普段同級生と話していると、もちろん面と向かって反日だと言ってくる人はいない。しかし、こうした形で人づてに反日の話を聞くことはあり、実は貴重な機会

 

我々は新しい世代なので、過去を引きずってはいけないが、正しい歴史は勉強するべきである。米国の高校の歴史の授業では、ネイティブアメリカンの迫害や奴隷制度については殆ど触れられない。ドイツなどではよく教育が行われていると聞くが、日本もそうすべき

  • 実は日本人は小学生のころから太平洋戦争についてはよく勉強している。しかし。少しイデオロギーが入った感想となるが、千葉県の公立小学校を卒業した身としては、日教組的な過度な自虐史観を植え付けようとするがあまり、その後(特に中途半端に)勉強をした人ほど、「嘘を教えられた」反動でネトウヨ化しやすいと感じている。なので太平洋戦争に関する教育は大いに改善の余地があるものの、「量として」不十分ということはないと考えている
  • なんとなく一言いっておきたい気分になった。電車がNorth Pointに差し掛かっていたが、「実は、日本では『侵略』の話は十分に教えられている。なのだが問題は、いま中国・韓国の人々が実際のところどのように考えているのかを十分に考えられていないことだ。つまり…」
  • 実はこの先に何を言いたいかが決まっていなかった笑 ちょうど「I mean...」のあたりで(想定した通り)North Pointに到着したので、「また今度話そう」といって別れた。ただ、(中韓に限らない)世界の人々(や一部の左翼)がひょっとすると考えているように、太平洋戦争に関する日本の歴史教育が「量として」不十分ではないということを、せめて口に出しておきたかった(恐らく伝わっていないと思うが)

 

その他、もう一つ気になったものの前述の通り慎重になりすぎるがあまり深く聞けなかったことがある。

中国に対する自分の考え方は、一般的な台湾人の多数派とは異なるかもしれない。父・祖父は台中統一派だから

あえてだとは思うが、彼自身がその考えだとは言っていなかった。しかし、文脈からは恐らくそうだと判断できる。恐らく台湾人の同級生の前でも発言しづらい考え方だと思うが、彼が中国をどのようにとらえ、今後どのように向き合っていくつもりなのか、今後どこかで突っ込んで聞いてみたい話である。

 

実際のところ、まだまだ歴史含めたアジアの知識が浅いために、深い話を聞くに足る実力がない。早く身につけなければ機会を逸することになるので、早急に深めていきたい。