香港MBA留学記

香港科技大学MBA留学で経験したこと、考えたこと

香港科技大学MBA受験体験記

HKUST日本人留学生のサイトを更新しよう!とジャパンクラブCTOのO君が頑張ってくれており、合格体験記の依頼が来たので早速書いた。TOEFL・GMATの点数は人に誇れるようなものでは全くないのだけど、Why香港?Why HKUST?の部分は、多少なりとも誰かの参考になることもあるのではと思うので転載しておく。

 

Why MBA

高校生の頃から投資銀行やコンサルティングファームへの登竜門としてのMBAに興味があり、いつかは自分も行くものだと思っていました。大学の時に留学をするチャンスもありましたが、いつか行くMBAのために留学はとっておこうと思い、結局行きませんでした。ところが社会に出てからは仕事に夢中になり、結婚もし、気がつけば投資銀行もコンサルティングも経験し、そのうちにそのうちにと思っているうちに、あれほど憧れていたMBA留学に行くことは結局もうないのだろうなと思うようになっていました。

 

しかしその後私生活で離婚したことをきっかけに、改めて留学が現実的な選択肢として目の前に現れてきました。仕事は極めて順調で、今更肩書としてのMBAは必要がない。それでも、日本企業の成長戦略を検討する上で多くの場合第一に海外事業の強化が欠かせない状況下、国際経験が豊かな人が多い同僚たちとも比較する中で、自分を一段階磨き上げる必要性も感じていました。海外で長く過ごした経験がないこと、そしてその機会を自ら遠ざけ、諦めてきたことをどこかコンプレックスのように感じてもいました。

 

そのような折、ちょうど年に一度の社費留学制度の案内が流れてきたことから、これがきっと最後のチャンスになるだろうと思い申し込みを決意し、運よく他に応募者もいなかったため、2015年6月からMBA受験を開始することになりました。

 

Why HKUST

留学を志してから当初より、ずっとバルセロナのIESEのみを受けるつもりで準備を進めていました。MBAといえば最も主流のUSの学校は全般的に米国人比率が高いことから、英語も不得手なマイノリティ学生は置いてきぼりになりやすいと聞き、英語環境としてはタフであるものの、自分が求めていた国際的多様性の中でのマネジメント力を磨くという目的にはそぐわないように思いました。

 

そのような中、数歳年上で同じく社費留学経験のある上司が卒業したIESEは、在学生の多様性にかけては並ぶものがなく、ケース主体の大変多忙なプログラムで知られており、1年制が多い欧州の中で、2年弱みっちり取り組めるプログラムかつジェネラルマネジメント志向という点でも私にとって大変魅力的でした。ここなら自分が期待する経験ができると思いましたし、仕事が忙しかったので複数志願するのは大変ということもあり、専願で進めていました。

 

ところが2016年春頃、ふとしたことからHKUSTのアラムナイの川崎貴聖さんのブログを知り、そのアジア・中華圏における華麗なキャリアとMBAでの経験の詳細な記述に引き込まれ一気に貪り読むとともに、はじめてアジアMBAの存在に目が向きました。思えば、「海外」という漠然としたキーワードを旗印にそれまで進んできたものの、自分がこれからキャリアを積んでいきたい海外は、まさにアジアを指していました。投資銀行時代に関わった上海での現地法人とのJV設立や不動産の買収の仕事を皮切りに、コンサルタントとしていくつもお手伝いしてきたクライアントの海外進出プロジェクト等を通じ、いつも熱気溢れるアジアに日本と自分の未来を感じていました。

 

アジアのMBAの中では、ダイバーシティや優秀な学生を惹きつけるランキングの高さの面から、初期的にHKUSTが最も魅力的だと思っていたところ、東京でアドミッションのコーヒーチャットイベントがあり、マーケティングヘッドのGaryと話をする機会をすぐに持てました。Gary自身がHKUSTの卒業生であり、とても魅力的な人物ですが、その中でGaryが言っていた「HKUSTはAsia Focusだ。東南アジアにとっても重要な中国を押さえつつ、中国以外のアジア各国にもアドレスしている」という言葉が大変印象的で、自分の志向と完全にマッチしていました。以来、IESEとHKUSTのいずれかに進学出来たらよいなと考えて準備を進めました。

 

出願スケジュール

2015年6月                   社費選考に通る

2015年6月~10月        非常に忙しく勉強が進まず、受験計画のみを検討

2015年10月~翌7月   TOEFL対策、初回78点ののち計8回上下動しようやく100点

2016年5月~9月         後半から並行してGMAT対策、初回で660点出たので終了

2016年9月~翌2月     2nd Roundに向けエッセイ・インタビュー準備を進め終了

 

結果的にIESEもHKUSTも同じぐらいの志望度のまま選考が進み、「どちらか落ちれば選びやすいのにな」と思っていたところ両方受かり、悩みが深まりました。バルセロナで行われた最終選考(Assessment Day)に参加しては「IESEにしよう」と思い、HKUSTの雄大なキャンパスを訪問しては「HKUSTにしよう」と揺れていましたが、両校のアラムナイも含め多くの方にお会いし、自分の志向を深く考え詰めた結果、「アジアでエッジを立てていきたい」という結論に至ったことからHKUSTを選びました。

 

TOEFL・GMAT対策

IESEもHKUSTも、TOEFLは100点、GMATは650点ほどあれば十分そうだったので、それを目標にし、ギリギリで達成した点では効率がよかったと思いますが、どちらも月並みな点数ですので詳細は高得点の人々に譲り、お金をかけて参加したものだけ紹介します。

 

TOEFL

・Web TOEFL

⇒受験初期にリスニングだけとりましたが、最後までやりませんでした。Andy先生の勉強会に参加して、無料の中国版TPOを使って勉強する方が効率がよいと思います

 

・Andy先生の勉強会

⇒TOEFL攻略の全体戦略や細かいTipsを丸一日かけて教えてくれます。中国版のTOEFL TPOの使い方等も教えてくれるので、受験初期に行くと非常にコスパがよいです

 

・Michaelの添削

⇒格安で質の高いライティング添削をしてくれます。こちらもAndy先生の紹介でした

 

・四軒家忍先生の個別カウンセリング

⇒スピーキングに関して非常にためになるお話を頂戴できました

 

GMAT(Verbal34、Math48、Total660)

・YES

⇒SC対策で通いました。知的刺激が非常に強い授業で、また通いたいぐらいです

 

・マスアカ(テキスト)

⇒数学は得意なので50~51を狙いたかったのですが、結局やり通す時間がなく、本番も不本意な結果となりました

 

エッセイ・推薦状の準備

エッセイ以降の準備は会社の先輩が多く使っていたReve Consultingにお願いしました。コスパが良い割に非常に充実した指導を親身に行って下さり、お勧めできます。推薦状は自分とReveで書き上げたものを上司2人に確認して頂き、提出しました。

 

インタビューの準備

Reveが数回模擬面接をしてくれた他、GMAT終了後はちょくちょくレアジョブで面接形式のレッスンを受けていました。

 

最後に

MBA留学に求めるものは本当に人それぞれだと思います。自分はなぜMBA留学に行きたいのか(Why MBA)、そしてなぜこの学校を志望するのか(Why this school)は、エッセイ準備という表層的なタスクに留まらない、本質的な問いだと思います。

 

まだ正しかったかはわかりませんが、私はこの点において、散々悩みぬいた上で自分が納得できる答えとしてHKUST進学にたどり着けたことに大変満足しています。一度は諦めていたMBA留学を、このような形で実現できた幸運を最大限活かし、後悔のない留学生活にしたいと考えています。この体験記が、これからHKUSTへの入学を検討される方への一助となれば幸いです。