香港MBA留学後記

留学、その後

丸の内自分勝手倶楽部

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平日朝に京葉線で東京駅に到着する電車を利用してる人はここにはそんなに多くないと思うのだけど、ルーチンの代名詞みたいな通勤電車とはいえ、毎朝乗っているとそれなりの気づきがあるものだ。 

いつの間にか僕は「東京駅に到着するなりエレベーターにダッシュする人達のグループ」に入会していた。京葉線の東京駅は地下3階の深さにあるので、エスカレーターでじっくりと上がるのはなかなかにかったるい。かくして最初っからエスカレーターに乗ることを放棄して、日々エレベーターに乗ることを狙う僕らがいるわけだ。我々は、電車が東京駅に着く遥か前からエレベーター最寄のドア前を陣取り、ドアが開くや否やエレベーターにまっしぐらになる。 

通勤電車に乗っているのは比較的健康な人々が多いので、利己心丸出しでダッシュしても、フェアネスを愛する心は痛まない。かといえ羞恥心という言葉の意味を知っている人ならば、お行儀良くエスカレーターに乗る人達の目に自分がどう映るものか少しは考えてみるはずなのだけど、人からどう見られようと知ったこっちゃない、俺は誰のために走るわけでもないただ自分自身のために走るのだなんて開き直りさえ得ている人もいる様子。というか、僕自身がそうなんだ。 

エレベーターに乗れる人数は限られているので、乗れない人だって出てくる。毎朝必ず人数オーバーで鳴るブザーの音を聞くことになるのだけど、最近では憐れみの心すら感じずにただ苛立ちを覚えるのみ。「早く、ドア閉まれ」としか思わない自分を一瞬振り返ると、それはまさしく蜘蛛の糸の世界だからね。 

ろくなことがあるわけない。いつか罰が当たる日を待っている。なんて。